この夏に犬護舎ファミリーに仲間が増えました!
というか、犬護舎流腱のケアにはまっているヒトビトに
ジャジャ~~ン、朗報です(笑)。
犬護舎本院で活躍しているボーンくん、
皆さんから「この骨の模型欲しい~」と
よくおっしゃっていただくのですが、
残念ながら、現在入手不可能です。
本当は分院にも1体欲しいのですが、
なかなか手に入りません(涙)。
手に入ったとしても、……40,000円なので、
特別の趣味がない限り(笑)、
個人ではなかなか手が出しにくいですよね。
犬護舎流ケアでは、
骨というのがとても重要なキーワードです。
というのも、ケアすべき「腱」という組織は、
すべて骨にくっついているからです。
骨ぎわとか、骨の表面とか、関節の周りなんかを
触ることが必要になってきますので、
犬の骨の形がイメージできないと、
正しく腱の位置が把握できないのです。
で、骨の3Dグラフィックやら何やら、
何かいい教材となるものはないか…と
ずーっと探していたのですが、
つい先日、こんなものを発見しました!
アオシマ 犬解剖スケルトンモデル
立体パズル 4D VISION 動物解剖 No.12人呼んで(?)チビボーンくん、
犬の骨のプラモデルです(笑)。

案外正確に作られていると思います。
腱のケアのために利用するには十分です!


実は、色つき内臓と透明皮膚(?)も付いていて、
なんと1,800円程度のお値段ですっ!
こ・れ・は~、「買い」でしょう(笑)。
皆さん、ぜひ、このプラモデルで
腱のケアの上達をはかってください!
本院ボーンくんと比べると、
こちらのチビボーンくんは、
へっぴり腰ではないですね、ふふふ(笑)。
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ドッグスポーツ競技をやっていると、
いろいろと悩ましいことが出てきます。
特に、アジリティのような
さまざまな動きを要求される競技の場合、
「なぜできないのか?」
という壁にぶち当たることがありますよね。
例えば、
なぜAフレームから速く降りて来られないのか?
なぜスラロームが遅いのか??
なぜハードルのバーをよく落とすのか???
皆さん、大なり小なり思い当たるところがあるかもしれません。
そういう問題を考える時に、要因分析として
いくつか思い当たりますよね。
ハードルのバーを落とすということを例に考えてみると、
可能性として、
要因1 バーを落としてはイケナイことを理解していない
要因2 目が悪いため適切なジャンプの踏み切りができない
要因3 ハンドリング(人間の指示)が悪い
要因4 犬のテンションが上がらない=やる気の問題
などがまず思い浮かびます。
犬護舎の会員さんたちの多くの方が、
要因3と4を疑うとおっしゃっていました。
その結果、たどり着くのは、
「犬も人間も練習量が足りないんだ、もっと練習しよう」
というところに落ち着きがちです。
ところが、犬護舎で多くのアスリート犬を見るようになって
上記にない要因が実は多いのではないかと、
私は密かに思っておりました。
それは…
要因5 要求された動きができない理由が体のどこかにある
というものです。
この仮説を立証するかのように、
ケアが進むと、これまでできなかった動きが
できるようになった、という事例が大変多く、
よって犬護舎では、
何かができない要因はカラダにある!
半ば確信的にそう考えているのです。
先日、会員さんとお話していて面白い話を聞きました。
出典をはっきり記述できないのが心苦しいのですが、
海外からあるゲストを招聘してセミナーをした際に、
講師の方がこうおっしゃっていたというのです。
「皆さん、自分の犬がこういう動きができないという時に、
何を疑いますか?
犬の理解力? ハンドラーの指示の悪さ??
いいえ、圧倒的に多い原因は、犬のカラダの悪さです。
何かができないと思ったときには、
まず犬のカラダを疑え!と理解してほしいと思います」
この話を教えてくださった方も、
この話を聞いたときに、はっとしたそうです。
こういう問いがあると、これまでは、
必ずハンドリングに原因を探していたそうなのです。
ここでバーを落としたのは、私の体の向きがこうだったからだ、とか
ここでは指示が遅すぎたんだ、とか
何らかの理由をこじつけてまで探して、
ハンドリング要因説に結び付けていた…と(笑)。
犬のカラダを疑え?そうは言っても、
ハードルを落とす要因をめぐって、動物病院を受診しても、
「答え」は、なかなか見つからないのが現状です。
そこがドッグスポーツ先進国と日本との違いです。
そんなことは飼い主さんたちは百も承知で、
だから体以外のことに要因を結び付けていた…んですよね。
そうそう、私も以前はそうだったんですよー…(苦笑)。
今犬護舎で取り組み始めていることは、一つの挑戦です。
一部の熟練した訓練士さんやドッグスポーツのインストラクターが、
経験的に知っていただけで、
日本ではまだ公に試みられてないことを
犬護舎で体系立ててカタチづくろうとしています。
ドッグスポーツをしていて「どうして?」と思ったら、
ぜひ、要因の1つとして、犬の体の問題を考えてみてください。
そういう時は、練習練習ではなく、
まずは、カラダを休めることが重要ですよ。
それでも改善しなかったら、犬護舎にご相談ください(笑)。
あなたの手(ケア)で愛犬のカラダを
改善させてあげられるかもしれません…!
犬護舎流考え方に基づく説明 その2
「痛み」はカラダからの大切な「教え」です
カラダが「もうこれ以上動かさないで」と言っているのです。
整形外科に行き、「先生、××が痛いんです」と訴えると、
ドクターは「では、痛み止め(鎮痛剤)を出しましょう」と言ってくれます。
確かに、痛み止めを飲むと、痛みはおさまります。
仕事を休まずに済みます。
無理して、試合や行事に参加することもできます。
けれど! 犬護舎院長は、よく患者さんにこう説明します。
「痛みというのは、これ以上無理せず動かさず、
体をきちんと休めなさいという、体からの信号なんですよ」
そうなんです。
その体からのアドバイスを無視して、
鎮痛剤を飲んで、無理に動いてしまったらどうなるか…。
体の痛んでいる部分は、もっと痛んでしまいます。
治るためにもっと時間がかかってしまう状態になるのです。
だから、痛みがある時は、痛みが出ないように
サポーターやテーピングで保護しておく、
患部をなるべく使わないように生活を工夫する、
思い切って仕事も家事も休んでじっと寝ている、
ことがベストなのです。
動かして「ズキン!」と痛みを感じた分だけ、
患部にさらに負担がかかり、もっと悪くなってしまう…
大げさなようですが、
それくらいに、慎重に考えるべきだと、よく院長は言っています。
ワンコも同じですね。
痛がっている様子を見て、
獣医さんが鎮痛剤を処方してくれることがありますが、
痛み止めを飲んで、痛くなくなれば、
ワンコたちはじっとしていません。
活動的なコなら、散歩も運動もいつも通りしてしまうでしょう。
その結果、症状が悪化してしまうことはよくあることです。
鎮痛剤は、痛みを一時的に感じなくさせるものであって、
悪いところを治す薬ではありません。
もちろん、ひどい痛みが続き、そのために食もすすまず、
眠ることもできないような場合には、
鎮痛剤を飲んで、体力の回復を図ることは必要でしょう。
しかし、人間の場合にも言えることですが、
それ以外の場合には、
鎮痛剤は薬どころか「毒」にもなり得るんだ…ということを
ぜひ、飼い主さんに知っておいて欲しいのです。
ワンコたちは、人間と違って正直です。
痛くても仕事が休めないから…と
無理して我慢して動くようなことはあまりしません。
(おっと、ワーカホリックのボーダーコリーは別かも・苦笑)
もし、鎮痛剤を使うかどうか迷った時は、
ぜひ、犬護舎院長の一言を思い出してからご判断ください。
犬護舎院長がよく患者さんに説明する治療に関することを
記述していきます。
犬護舎流考え方に基づく説明 その1
骨の変形などの病変を持っていたとしても
痛みが出ず、不自由なく動かせるのであれば
それは病気が「ない」のと同じです。
確かにそうですよね。
たとえ「膝の半月板がすり減っている」状態だったとしても、
膝痛とまったく無縁で、自由に動かせ、
仕事もスポーツもバンバンできるのであれば、
なーーんにも問題はありません。
出典を正確に記せないのが心苦しいのですが、
昔とある大学病院で、
内臓疾患で来院した患者さんの中から、
腰痛がまったくない患者さんを抽出し、
腰椎のレントゲン写真を精査したところ、
その4割に、ヘルニアや狭窄症等の病変が確認できた…
という話があります。
つまり、ヘルニア等の問題があっても
痛みもなく、普通に生活しているケースは
案外多いということなのです。
「私はヘルニア持ちだから、この痛みからは逃れられない」
「骨の変形があるから、好きだけどスポーツはあきらめる」
こう考えている人は多いでしょう。
でも! 日頃からの体のケア、姿勢の改善、
無理のない体の使い方等の工夫をすることによって、
痛みを出さずに、上手~く自分の体とつきあっていくことは
実は可能なのです。
私はこの仕事に携わって、
何人もそういう患者さんを実際に見ています。
もちろん、症状によっては、手術や注射による治療が
必要な場合もあるでしょう。
でも、体とのつきあい方さえマスターすれば
問題なく日常生活が送れるケースは非常に多いと思われます。
そう考えていくと、ワンコも同じですね。
獣医さんから
「年齢的にもう(改善は)無理でしょう」
「後はどれだけ進行させないかを考えるだけです」
「痛むなら、痛み止めを飲ませて様子をみましょう」
こんな風に告知された飼い主さんの話はよく聞きます。
それって、「治療は無理、もうあきらめろ」っていう意味?
私自身もこんな診断をされ、
言葉にならないくらいショックを受けた経験があります。
でも、犬護舎の院長は、よく、こう説明します。
「外科手術がとりあえず必要ないと診断されているのだったら、
日頃からのケアをきちんとして、
していい動き悪い動きの管理を飼い主さんがすることで
痛みや症状を最小限にすることを目ざしましょうヨ!」
” 「あった」としても出なければ「ない」のと同じ”
希望をもって、楽しみながら、ケアをしませんか?
犬護舎は、今月でいったん休診となりますが、
何らかの形で、今後も飼い主さんによる愛犬のカラダのケアの
お手伝いをしていくつもりです。